日本は長寿国として1位だけではなく、「世界の長寿企業ランキング」においても創業100年、200年の企業数で1位となっています。(2020年・周年事業ラボの調査より)
そこで、100年以上続いている日本の企業についてシリーズで紹介したいと思います。
今回は、ご紹介するのは元祖くず餅「船橋屋」です。
カンブリア宮殿にも紹介され、近所に支店があるので気になっていたお店でした。
江戸は文化二年(1805年)に創業。くず餅を作り続けて200年以上の伝統を守りながら、革新的な挑戦をされています。
元祖くず餅 船橋屋HPより
江戸時代から続く”粋”を受け継いでいく
船橋屋のくず餅は、厳選した小麦澱粉を木樽で450日もの間、自然発酵させるのだそうです。作業の一部は機械化されたものの、人の手や目で弾力や時間を確認する工程は昔と変わらず継承されているとのこと。
しかも、くず餅の消費期限はたったの2日。防腐剤を入れたり、真空パックにしたり日持ちさせて売り上げを増やすこともできますが、
それをしないで、添加物を一切使わないやり方を受け継いでいくこと。
これが”粋”でもあるとのことです。
まさに「船橋屋」が大切にしているのは
「受け継いできた伝統を守ること」といえるでしょう。
ただし伝統を守るだけでは、200年以上存続することは難しいと思います。
そこで変わらないもの、伝統がある一方で、船橋屋が力を入れていることが
「新しいことに挑戦」していくことです。
元祖くず餅 船橋屋HPより(船橋屋HP)
時代の変化に合わせてより「いいもの」を
くず餅が主力商品であるのは変わらないものの、
「多くの人にくず餅を知ってもらいたい」との想いで新しい挑戦たくさんされています。
・黒蜜のカラメル色素から100%天然素材に変更
・くず餅のスイーツ
・コラボ商品
・「くず餅乳酸菌」を使った商品開発
など
時代の変化と共に、お客さんの嗜好や価値観も変わっていきます。
200年という伝統を守りつつも、変化を恐れず新しいことに挑戦していくこと。このバランスがあってからこそ、200年続いている企業なんだと納得ができました。
くず餅プリンを食べたことがありますが、チーズやショコラなど味のバリエーションも増えているようですね。
このように伝統と革新を実践しているのは商品だけはなく、人材育成・経営改革にも取り組みをされているそうです。
時代に合わせた経営改革
現在の渡辺社長の言葉に
「経営者は孤独に戦う時代」から「社員と夢を分かち合う時代」に変わったとありました。
そこで、強調されていた2点を紹介します。
・社員に「船橋屋を通じて自分たちは社会に何を与えているか」という答えを明確に持ってもらうこと
昨今では「パーパス」という言葉がよく使われていますが、まさに「存在意義」のことですね。働く意義が明確になることで、社員は誇りを持って業務を遂行できるようになるのです。
・社員のモチベーションが高まる場作り
社員一人ひとりの力が発揮できる場をつくることです。社内アンケートを行い、社内風土を調査・改善する取り組みを行っているそうです。
セールスもお客さんの変化、時代の変化に敏感でなくてはいけません。
営業マンとしての存在意義を持ちながら、変化を受け入れ、変化にどう対応していくかによって継続した成果を出せるのではないでしょうか。
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